6月18日午前7時58分、大阪府北部を震源とするマグニチュード6.1(震度6弱)の大きな地震が発生しました。死者5人の他、300人を超える傷者、そして住宅火災、ブロック塀の倒壊、エレベーターへの閉じ込め事故などが多発すると共に、交通機関やライフラインにも深刻な被害を与えました。特に大阪市など都市化が進んだ地域における地震被害の複雑さが目の当たりとなった災害でした。この地震の前日には、群馬県渋川市で震度5弱の地震が発生し、千葉県東方沖ではプレートのスロースリップ現象によると思われる地震が続いています。
気象庁では大阪北部地震に伴う会見の中で、「マグニチュード6.1程度の地震は日本全国、いつでも、どこでも発生し得る」との指摘をしています。昔からいわれるように日本はまさに地震国であり、歴史上でも各地で大規模な地震や津波に襲われ、そのつど大きな被害が発生しています。また、現在も首都直下地震をはじめ、東海・南海トラフ地震などの巨大地震が近い将来発生するのでは、と危惧されているところです。
これまでも、大きな地震が発生するたびに、「日頃からの備え」が叫ばれてきました。たとえば、「家具の転倒防止」、「非常用食料や飲料水の備蓄」そして「避難用品の準備」などなど、皆さんもよく耳にしてきたことかと思います。しかしながら、「喉元過ぎれば熱さ忘れる」といった格言がありますが、地震から時間が経過するうちに、多くの教訓が活かされることなく、なおざりになってしまっているのが現実ではないでしょうか。
「七国四丁目自主防災会」は発足から約7年が経ち、一歩一歩ではありましたが、防災訓練などを通じて地域の皆さんへ地震などの災害に対する日頃からの備え(自助)の大切さを訴えてきました。今回の地震も大阪府でのことだからと、人ごとのように見過ごすことなく、いつ東京が大きな地震に見舞われようとも大丈夫だといえる防災対策について、各ご家庭であらためて話し合い、身の安全を守るための具体的な方策を講じていただきたいと思います。
なお、5月13日に開催されました「七国四丁目自主防災会」の総会を経て、これまでの「規約」及び「防災計画」について全面的な見直しを行いましたので、是非、自主防災会のホームページにてご確認いただければ幸いです。
七国四丁目自主防災会・アドバイザー 秋山 惠(東京消防庁OB・消防大学校客員教授)