コラム

No.16 秋の火災予防運動について (2016.10.18)

 ここのところ、山間部では紅葉が始まり、少しずつ冬に向かっていく気配が感じられ、あの連日の猛暑から一気に寒さを覚える気候となりました。


 ところで、朝晩を中心に気温が下がり始めるこの時期は、火災が徐々に増えていく季節でもあります。各ご家庭では本格的な寒さに備えて、今まで物置などに納められていたストーブを引き出したり、暖房用電気製品を使い始めたりと、久々に多くの火気を取り扱うようになります。しかしながら、十分なチェックをしないまま石油ストーブに注油したことによる燃料タンクからの油漏れ火災や、長期間未使用の状態で不具合が起きていた暖房機器に通電したことによる出火、さらには久々に使った暖房器具の使用方法の失念といったうっかりミスによる失火など、火災を招きかねない要因が多々考えられる時期でもあるといえるのです。

 

 ストーブをはじめ、暖房器具の取扱いには、まずしっかりと器具の点検を行い、異常の有無を確認したうえで、点火、通電をすることが何よりも大切なことです。しまっておいた石油ストーブやしばらく使わなかった暖房器具をすぐさま使用するのではなく、「まずは点検」という意識を必ず持つことが何よりも大切です。

 

 来る11月9日から15日までの7日間、「秋の火災予防運動」が全国的に実施されます。この運動には、寒い時期を迎え火災の多発が危惧されることから、火気の取扱いに十分注意していただくという大きな目的がありますので、各ご家庭においても、暖房器具などの「使用前点検」を是非心がけてもらいたいと思います。


 火災予防運動の重点目標の第一は「住宅防火対策」となっています。我が国では火災の多くが一般住宅から発生しており、毎年、全国で1,000人前後の方々が住宅火災により犠牲となっています。自主防災会の皆様には、このような実態を改めて認識していただき、七国四丁目の住宅からは火災を決して起こさないよう、各ご家庭における日頃の火気点検をはじめ、夜間、ゴミ袋など可燃物の放置による放火犯罪を予防するなど、自主的な火災予防対策をしっかりとっていただきたいと、強く感じる今日この頃です。

 

自主防災会アドバイザー 秋山 惠)