コラム

No.17 [緊急コラム] 新潟・糸魚川市大火と防火対策について (2016.12.24)

 「七国四丁目自主防災会」の皆さんには既に報道でご承知のことと思いますが、22日午前10時半ころ、新潟県糸魚川市において大規模な火災が発生しました。大気が乾燥状態の中で発生した火災は、折からの強風にあおられて出火建物からの飛び火により、複数の火災が同時に発生、短時間のうちに街区全体に火災が拡大しました。消防隊や消防団の懸命な消火活動にもかかわらず、約40,000平方メートル、150棟に及ぶ家屋が焼失しました。この季節の空気の乾燥と併せて、かなり強い南風が火災の拡大した要因と報じられています。


 火災の予防は火を出さないことが最も大切であることはいうまでもありませんが、出火してしまった場合には速やかな初期消火ができることも重要です。今回の火災の詳しい原因はいずれ明らかになるものと思いますが、皆さんのご家庭におきましても、台所での天ぷら油の過熱をはじめ、石油ストーブへの給油など暖房器具の取り扱い、そして、たばこの吸い殻の処理など、火災の原因となりやすいものについて、改めて確認をしていただきたいと思います。

 また、早期に火災を把握できる「住宅用火災警報器」の機能のチェック(電池切れの有無など)や初期消火に有効な家庭用消火器、水バケツなどの準備、それらの取り扱い方法の確認など、火災に備え各ご家庭での対応をしておくことも極めて重要なことなのです。

 

 これから一層寒さが増す季節を迎え、空気が乾燥し強い風が吹く日も多いことが予想されます。このような気象条件下では、東京都のように消防体制が充実しているとしても、消火活動には大きな困難が想定されます。そのため、自宅からは決して火を出さない、火が出たとしても早期に発見し、初期消火が自らできるよう、日頃からご家庭でも可能な範囲での出火防止、初期消火態勢を心がけておくことが肝要です。ただし、皆さんがお一人で、あるいはご家族のみでできる消火活動には限界があることも事実です。そこで、万一火災が発生してしまった場合には、速やかな119番通報(八王子市内からの通報は、立川市の「東京消防庁多摩指令室」へ繫がります)とご近所への呼びかけ、そして屋外への早期避難をしていただきたいと思います。


 ここのところ、関東近県や東京都内でも延焼火災が増加し、死傷者も発生しておりますので、各ご家庭におきましてもご家族全員で防火対策について話し合う機会を一度もっていただくことをお勧めします。平成29年も平穏で安全な七国四丁目となりますよう皆さんのご協力をお願いいたします。

 

自主防災会アドバイザー 秋山 惠)