№29 119番通報要領について (2019.9.21)

 火事と救急の通報電話番号が119番ということは、皆さん当然にご存じのことと思いますが、実際に119番通報をした経験をお持ちの方は七国四丁目自主防災会会員の皆様の中でも少ないのではないでしょうか。

 

 東京都内で119番通報をした場合、23区内は千代田区大手町にある「東京消防庁総合指令室」へつながります。また、三多摩地域から119番通報をした場合は立川市にある「東京消防庁多摩指令室」へつながるようになっています。よく火災や救急事故などの通報が近くの消防署につながるものと誤解されている方から、「〇〇郵便局の前」とか「××商店の隣り」といった通報がありますが、119番通報を受ける指令室職員としては直ちに理解できませんので、正しい番地、目標などを示してもらうことが消防車や救急車の迅速出場となりますのでご理解いただきたいと思います。もっとも最近の指令室では119番発信地表示システムが活用されており、地図画面には通報した電話、携帯電話の大旨の発信場所が示されるようにはなっております。

 

 ところで、本年6月28日から東京消防庁では119番通報入電時、指令室員の聴取要領が次のように変更されました。

 旧 指令室員 消防庁。火事ですか?

        救急ですか?

   通報者  火事(救急)です。

   指令室員 そこは何区(市)、何町

        何丁目、何番、何号ですか?

 新 指令室員 消防庁。火事ですか?

        救急ですか?

   通報者  火事(救急)です。

   指令室員 消防車(救急車)が向かう

        住所を教えてください。

 

 このように変更されたのは、近年、携帯電話による119番通報が通報件数全体の5割を超え、自宅以外の場所や屋外からの通報が急増し、従来の聴取方法は時間を要するようになったこと、従来の「何区(市)、何町、何丁目、何番、何号ですか?」との問いかけが通報者には聞きづらく、双方の意思疎通が円滑にできないことなどが変更した理由とのことです。

 119番通報の際には現場の所在が正確に指令室員へ伝わることが大切ですので、このたびの変更内容を周知いただき、落ち着いた通報を心がけてください。

 

七国四丁目自主防災会・アドバイザー 秋山 恵

(東京消防庁OB・消防大学校客員教授)