今年も来る11月9日(土)から15日(金)までの一週間、「秋の火災予防運動」が行われます。この時期は寒さに向かってストーブなどの暖房器具をはじめ、火気を取り扱うことが増えるとともに、空気が乾燥し火災が拡大しやすい季節を迎えますことから、全国一斉に火災予防運動が展開されることとなります。
また、運動初日の11月9日は「119番の日」でもあります。火災や救急・救助事故など、消防機関へ通報する電話番号は、いうまでもなく「119番」ですね。では、なぜ、消防は「119番」なのか、皆さんご存じでしょうか。
かなり古い話になりますが、大正15年(1926年)1月、電話が自動化され、火災通報は「112番」とされました。今の若い方はご存じないでしょうが、かつての電話機はダイヤルを回す方式であったことから、できるだけダイヤル時間を短縮して早く通報できるようにとの配慮から、「112番」が指定されたのです。しかしながら、当時この番号では誤接続が多く発生してしまい、結局、まだ地域番号としては使用されていなかった「9」と組み合わされることとなり、翌年の昭和2年(1927年)、現在の「119番」が火災通報専用の電話番号となりました。その後、昭和11年(1936年)からは救急車の要請も「119番」となり、火災・救急・救助は「119番」として現在に至っております。
ところで、普通の方が火災に遭遇する確率は、空き巣やひったくりなどの被害に遭う確率に比較して、とても低いとは思いますが、ひとたび火災を起こしてしまいますと、泥棒などとは異なり、建物のみならず、お宅につまっていたご家族ひとり一人の思い出などが一瞬にして全て失われてしまいます。さらには、ご近所の皆さんへも大きな被害を与えることとなります。これから、消防の職場では「火災期」と呼ばれる、火災が発生しやすい時節を迎えますので、七国4丁目にお住まいの皆さんには日頃から「火の用心」を心がけていただき、火災に強い、安全な街をつくってまいりましょう。
(自主防災会アドバイザー 秋山 惠)